肥満や高血圧は、私たちの日常において見過ごされがちですが、これらの状態が続けば糖尿病のリスクはどんどん高まっていきます。糖尿病とは、血糖値が慢性的に高くなる病気で、放置するとさまざまな合併症を引き起こします。

第一に、肥満は体内のインスリンの働きを低下させてしまいます。インスリンは血糖値を調節するホルモンで、その効果が十分に発揮されないと、血糖値が上昇しやすくなります。これが長期間続くと、最終的に糖尿病を発症するリスクが高まってしまうのです。

高血圧もまた、糖尿病のリスクを増加させます。高血圧の状態が続くと、血管にかかる負担が増え、血管の機能が低下します。結果、血液中の糖を適切に処理する能力が低下し、糖尿病を招く可能性があるのです。さらに、高血圧の人は動脈硬化が進行しやすく、これも糖尿病の発症に影響を与えます。

糖尿病は合併症を引き起こしやすい病気です。例えば、糖尿病網膜症という眼の疾患や、腎症という腎臓の疾患などがあります。これらの合併症は、目が見えにくくなったり、腎臓の機能が低下したりと、日常生活に深刻な支障を及ぼすものです。また、神経障害も糖尿病の合併症の一つで、手足のしびれや痛みを感じることが増えます。重症化し、生活が難しくなるケースもあります。

糖尿病発症のリスクを下げるためには、適切な食生活と運動を心がけることが大事です。近年では、食事管理や減量のアプリ等の便利なツールが多くあるため、ぜひ活用すると良いでしょう。